2024年の恵方巻きの方角と正しい食べ方や由来を紹介
2024/01/12 00:00
こんにちは!食材デポ編集部のデポ太郎です。
節分に食べるものといえば恵方巻ですよね。黙って一本食べきると幸福になるといわれている恵方巻ですが、その由来・ルーツをご存じでしょうか?この記事では恵方巻の発祥・歴史を紐解き、誰がいつ流行らせたのかを解説していきます。恵方巻・太巻きの違いもお伝えしますね。
恵方巻きの由来
実は恵方巻の由来について、定説はありません。有力な起源とされているのは2つあります。
ひとつは大正時代から戦後にかけての間、大阪を中心に関西で節分に行われていた行事です。関西では節分に芸遊びをしながら商売繁盛をお祈りする際に、「丸かぶり寿司」や「太巻き寿司」を食べていたことが始まりとされています。
もうひとつは、1973年頃、大阪海苔問屋協同組合が寿司店と手を組んで、節分に「太巻き寿司」を「恵方巻」として売り出したことが始まりとも言われています。その後、1998年に大手コンビニが海苔巻きを販売する際に、恵方巻として大々的にPRをした結果、全国に広まりました。
恵方巻と太巻きは別もの?
恵方巻と太巻きは、どちらも巻き寿司の一種です。恵方巻は前述の通り「節分に食べる巻き寿司」や行事そのものを指す言葉で、太巻きは一般的に「複数の具材が入った、通常より太い巻き寿司のこと」を指します。
つまり、巻き寿司が「具材を巻いた寿司の総称」で、そのなかに「太巻き」「恵方巻」という種類があるということですね。太巻き・恵方巻は、巻き寿司の別名ともいえます。
実は恵方は、基本的にの4つ
恵方は、基本的に「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4つしかありません。この向きはその年の「十干」と組み合わせることで決めています。
十干とは、十二支のようなものです。中国から伝わったものであり、「甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)」の10通りで暦を表示しています。
十干は十二支と違って一般的ではないため、関連づけて覚えるのは難しいですよね。実は、恵方は西暦の1の位でも確認をすることができます。
西暦の1の位が「0、5」の年は「西南西」、「1、3、6、8」は「南南東」、「2、7」は「北北西」、「4、9」は「東北東」となっています。覚えておくと便利ですね。
2024年は2月3日(土)
恵方巻は節分の日に食べるものです。そのため、2024年は2月3日(土)に食べます。
節分は2月3日と思っている方も多いのではないでしょうか。実は、節分は2月3日と決まっているのではありません。節分は旧暦の正月にあたる立春の前日です。立春は2月4日というイメージが強いですが、決して決まっていることではありません。例えば2021年の立春は2月3日でした。過去30年の間で立春が2月4日ではなかったのはこの1回だけです。2024年も立春が2月4日のため、立春の前日である節分は2月3日になります。
恵方巻きの正しい食べ方
恵方巻を食べる際のポイントは3つあります。1つ目は、「切らずに食べること」。恵方巻は大きいため、食べやすいように切って食べたいと思う人も多いでしょう。しかし、恵方巻は切らずにそのまま食べる必要があります。これには、「縁を切らない」という意味があります。
2つ目は「恵方の方向を向いて食べること」。恵方はその年の福をつかさどる歳徳神がいるとされている方向です。その方向を向いて食べることで、縁起が良くなると言われています。
そして3つ目が、「黙って願い事を思い浮かべながら食べること」。恵方巻は、1本を食べきるまで言葉を発してはいけません。これは食べ終える前に言葉を発すると、運が逃げてしまうと言われているためです。黙って願い事を頭に浮かべながら食べることで、運が逃げず願いが叶うと言われています。
恵方巻を食べるときは、このような3つのポイントが大切です。福を招くためにも、これらのポイントをしっかり守って恵方巻を食べるようにしましょう。
恵比寿様ときゅうり
恵比寿様は七福神の中で唯一日本由来の神様であり、「商売繁盛」「五穀豊穣」をもたらす神様です。「きゅうり」が「九の利を得る」に通じることから、恵比寿様と関連があるとされていますよ。
大黒天様とたまご
「たまご」の黄色が風水的に金運がアップすると言われていることから、関連する神様は財宝の神様である大黒天様です。大黒天様は「財宝」「福徳開運」の神様として信仰されています。
弁財天様とかんぴょう
弁財天様は、「音楽」や「芸術」、「縁結び」の神様です。かんぴょうは江戸時代には「成分が美容にいい」と期待されていたことから、七福神の中で唯一女性の神様である弁財天様が関連していると言われています。
豆まき
節分といえば「豆まき」。豆まきは一番奥の部屋から玄関に向けて、「鬼は外 福は内」という掛け声とともに豆をまく行事です。豆をまいた後は、自分の歳+1した数の豆を食べるようにしましょう。
柊鰯(ひいらぎいわし)
鬼は柊と鰯が苦手とされています。そのため、鬼(厄)が入ってこないように、焼いた鰯の頭を柊の枝に指した「柊鰯」という飾りを玄関に飾るという風習があります。
立春大吉
「立春大吉」は、立春に向けて運気アップをするための儀式です。立春大吉はすべての漢字が左右対称にできた、非常に縁起のいい言葉です。立春大吉と書かれたお札を玄関の表と裏に貼っておくと、無病息災の効果があるといわれています。立春大吉のお札を玄関に貼る時は、扉の右側に貼るとよいです。
・あなごやうなぎ
・えび
・しいたけ
・かんぴょう
・きゅうり
・桜でんぶ
・だし巻き卵
長寿の意味が込められているあなごやうなぎ、かんぴょうの他、語呂合わせから縁起の良いきゅうりやえびなど、それぞれの食材に願いが込められています。赤、黄色、緑と色鮮やかな見た目や、食感の違いも楽しめます。
クーベルチュールと板チョコレートの違いってなに?
2024/01/11 00:00
こんにちは!食材デポ編集部のデポ太郎です。
クーベルチュールチョコレートとは、主にお菓子を作るときに使われるチョコレートのことです。この記事では、クーベルチュールチョコレートの性質や使い方、板チョコレートとの違いについて詳しく解説します。お菓子を作る機会が多い方や興味がある方はぜひチェックしてください。
クーベルチュールは製菓用のチョコレートとして使用
クーベルチュールチョコレートは製菓用チョコレートのひとつです。主にパティシェやショコラティエなどプロの人たちが使うことが多い製菓用材料でお菓子のコーティングやガトーショコラ作りに使われます。加工しやすいよう、粒状・フレーク状に細かくされて販売されることが多いです。また、市販の板チョコレートに比べて、厳しい基準を満たさないと販売できません。
・総カカオ分は35%以上(カカオバターが31%以上、カカオマスが2.5%以上)
・カカオバター以外の代用油脂は5%未満
上記の国際規格をクリアすることではじめて「クーベルチュールチョコレート」として販売することができます。
クーベルチュールチョコレートの性質と使い方
市販の板チョコレートに比べるとカカオバターの含有率が高く、溶かすとサラサラになるのため、何かを薄くコーティングすることができるという性質が特徴です。サラッと流れて伸びやすく、固まると艶やかな見た目になります。コーティングに使うと薄くてパリッとした仕上がりになり、口溶けがよいのも特徴のひとつです。
湯せんしたものを生チョコのコーティングに使うほか、バターやメレンゲと合わせて焼けばガトーショコラが出来上がります。他には、ケーキの表面を覆ったり、ビスケットやドライフルーツをコーティングしたり、パフェなどデザートの飾りつけにも使う場合があります。
成分の違い
クーベルチュールチョコレートはカカオマスやカカオバターの使用割合、代用油脂の使用割合に厳しい基準が設けられています。
一方、市販の板チョコレートにはそこまで厳しい基準がなく、どちらかというと「そのままでも食べやすいこと」「流通させやすいこと」を意識して作られています。そのため、クーベルチュールに比べるとカカオバター以外の油脂や砂糖の使用割合が多いのが特徴です。
性質の違い
クーベルチュールチョコレートは流動性が高いため、物体へのコーティングに使いやすいのがメリット。扱いやすく、お菓子が艶やかできれいな仕上がりになります。
一方、板チョコレートはクーベルチュールチョコレートより流動性が低いため、コーティングには使いにくいのです。また、クーベルチュールチョコレートに比べてコーティングが固まりにくく、作業に手間がかかることもあります。
味の違い
クーベルチュールチョコレートはカカオ分が多いため、お菓子作りに用いるとカカオの香り・風味が活き、濃厚な味わいに仕上がります。
一方、板チョコレートを使用したお菓子はクーベルチュールチョコレートに比べて風味・甘みともに軽い印象になりやすいでしょう。
板チョコレートで代用可能?
ガトーショコラやチョコチップクッキーなどの焼き菓子を作る場合は、板チョコレートでも代用可能です。食感・風味に違いは出ますが、できあがりの見た目はあまり変わりません。
一方、生チョコなどのコーティングに使う場合、板チョコレートだと固まりにくく、扱いにくさもあってきれいな仕上がりにならないことがあります。また、生チョコ本体も板チョコレートで作ると、ねっとりとして重い仕上がりになります。
板チョコレートで代用する場合はブラックチョコレートやビターチョコレートなど、なるべくカカオ分が多いものを選ぶのがおすすめ。また、脂肪分が多い方が固まりやすいので、成分表を見ながら商品選びをするとよいです。
生チョコ
生チョコは温めた生クリームにチョコレートを溶かし、冷やし固めて作ります。板チョコレートの生チョコは固まりにくく、できあがったものもカットしにくいです。中身は重たくねっとりとしています。食べてみると、もっちりとした食感で口に残る感覚です。
一方、クーベルチュールチョコレートの生チョコは、しっかりと固まりやすく、カットの際もスムーズにナイフが入ります。口に入れるとすっと溶け、なめらかな舌触りが楽しめます。
ガトーショコラ
湯せんしたチョコレートにバター、メレンゲなどを加え焼き上げるガトーショコラ。
どちらもきれいに焼き上がりますが、板チョコレートの方がふわっとした印象です。食感・甘みともに軽い味わいです。
それに比べてクーベルチュールチョコレートの方は、生地の密度が高くぎゅっと締まった印象です。しっかりと濃厚な味わいで、クーベルチュールチョコレートはカカオ分が多いため、生地がみっちりと締まり、カカオの香りも強く感じます。
チョコレートのコーティング
テンパリングをしたチョコレートを使い、生チョコレートをコーティングした際にどんな違いが出るでしょうか。
クーベルチュールチョコレートは流動性が高いためコーティングしやすく、薄い層ができあがります。また、固めた際にパリッときれいな状態になりやすいです。
一方、板チョコレートは流動性が高くないためコーティングしにくく、どうしても層が厚くなってしまいます。また、クーベルチュールチョコレートに比べて固まりにくく、きれいに仕上がるのがむずかしい印象です。
ダーククーベルチュールチョコレート
ダーククーベルチュールチョコレートは、スイートやビターと呼ばれることもあり、カカオマスに砂糖や香料を添加して作られるタイプです。カカオ含有量が多く、ビターな味わいが楽しめます。カカオの風味がしっかりと感じられ。欧州では一番人気があるタイプだといわれています。
ミルククーベルチュールチョコレート
ダーククーベルチュールチョコレートに粉乳を加えたものを「ミルククーベルチュールチョコレート」と呼びます。まろやかな味わいで甘みを感じられるため、日本人にとってはこちらの方がおなじみでしょう。
ホワイトクーベルチュールチョコレート
ホワイトクーベルチュールチョコレートは、白い見た目とミルク感の強い味わいが特徴です。なぜ白い色をしているかというと、チョコレートの主原料であるカカオマスが含まれていないため。つまり、国際規格からいうとクーベルチュールチョコレートの範疇には含まれません。ただ、慣例的にクーベルチュールチョコレートとして扱われ、販売されています。